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鉄錆廃園

牙狼の二次創作メインサイト

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07.はちみつ

 またまた小話でスイマセン~。

 お正月休み明けから咳がひどかったのですが、先週の木曜日から本格的に風邪にやられておりました……。
 熱はあまり出なかったのですが、何やらだらだらと具合が悪くて閉口しました。
 今年の風邪はなにやらタチが悪そうです。皆様お気を付けくださいませ。

 おまけは病気の時はなんかプリン食べたくなるな~と思ったので書いてみました。
 鋼牙が何やらアホの子です……。
 スイマセン……。




 
07.「はちみつ」


「……ううう」
 寒い。
 体中の関節という関節が痛い。
 昨夜からの熱はいよいよピークを迎えたようだと、カオルはぼんやりと霞んだ頭で思った。
 今年はいつもよりも暖かい冬だといっても、この北の地ではやはり少しは雪が降るし、朝方や夜は冷え込む。夜空が美しく冴えわたる夜は特に寒いと頭ではわかっていたのだが、綺麗な満月につられて窓を開けてスケッチしていたのがよくなかった。
 案の定カオルは翌日から風邪を引き、アトリエのベッドで丸くなっていた。
 昼間にゴンザが来てくれて、栄養満点のスープや雑炊を作っていってくれたのだが、それを温めて食すために動くことももはや億劫だった。
 ベッドサイドに辛うじて置いておいたペットボトルの水を一口飲みこみ、隙間を作らないように両手で毛布をかき集めて猫のように丸くなったその時ーー
 不意に大きな手が額に触れてきて、カオルは薄く目を開けた。
「……大丈夫か?」
「……こ、が……」
 おかえり、と言いたかったのに声が続かない。喉が痛くて掠れてしまい、上手く出ない声で名を呼ぶと、彼はいつも通りの険しい面持ちで深くため息をついた。
「無理して喋るな。……ゴンザから聞いた。風邪だそうだな」
 コクン、と深く頷くと鋼牙の視線は開きっぱなしでイーゼルに置かれているスケッチブックに向けられた。そこには夜空と満月と、そして少女と黄金騎士がいる。
 それを見ただけでだいたいのことを察した鋼牙は無言で手にしていた冷したタオルをカオルを額に押し当てた。
「……きもちいー……」
「何か食べるか?」
 ぶんぶんと首を振って食欲がないことを知らせると、鋼牙は懐から小さな小瓶を取り出した。
「少し起きられるか?」
 手を貸してカオルの上体を起こさせると、鋼牙はその瓶のフタを外す。
「ゴンザがよこした。喉にいい飲み物だそうだ」
 そう言って鋼牙はそれを自分の口に含むと、一瞬きつく眉を顰めてからカオルに口移しで飲ませてやった。
 ふわりと口の中に広がる甘さに、カオルはコクコクと夢中で飲み干す。
「……甘すぎる。なんだ、これは?」
「……ハチミツだよ。美味しい……。ありがと、鋼牙」
 熱のせいで火照った顔にハチミツで艶やかになった唇が何も知らずに鋼牙を誘惑したが、相手は病人。ぐっと堪えてまたその体を横たえてやった。
「今夜はここにいる。何か欲しいものがあったら呼べ」
「うん……。ありがと、鋼牙」
 目を閉じると、瞬く間に眠りに吸い込まれてゆくカオルを見つめた。
「……あまり無理をするな」
 もはや夢の中にいるカオルに向かって呟くと、鋼牙はベッド脇の椅子に腰かけて目を伏せた。


 おわり





 *おまけ*

 翌朝。
 カオルほぼ全快。

 カオル「鋼牙ー。プリン食べたいなー」
 鋼牙 「プリンなどない」
 カオル「えー。近所のコンビニに行けば売ってるよー」
 鋼牙 「コンビニ!? そんなところへは行かん!」
 カオル「え!? 鋼牙ってコンビニ行ったことないの!?」
 鋼牙 「……俺には必要ない」
 カオル「んじゃ、初めてのおつかいってことで! プリンよろしくね!」
 鋼牙 「なんだそれは!? 行かんぞ! 絶対に!」
 カオル「ええ~。何か欲しいものがあったら言えって言ったくせに~。嘘つき~」
 鋼牙 「……ぐ……」
 零  「おはよ~。カオルちゃん。お見舞いきたよ~」

 窓からの闖入者に鋼牙が即座に反応。首筋に剣先を突きつける。

 零  「うお……。見舞客になんたる仕打ち」
 鋼牙 「こんなところから来る客がいるか」
 カオル「零くんいらっしゃーい」
 零  「元気そうで良かったよ、カオル姫。つーか、早く剣どけろよ!」
 
 鋼牙、渋々剣を収める。
 零、ひょいっと室内へ。

 零  「はい。これお見舞い」
 カオル「わあ! プリンだ!」
 鋼牙 「!」
 零  「病気の時ってなんかコイツが食べたくなるんだよね~」
 カオル「うんうん! ありがと~零くん」
 零  「どういたしまして。って! 何すんだ鋼牙!?」
 
 鋼牙、横から零が持参した包みを取り上げる。

 鋼牙 「プリンとやらは俺が買ってくる。これは喰わなくていい」
 零  「はあ!? 意味わかんね! つーか、買ってくるってコンビニ!? そんなのと一緒にすんなよ! これは一流パティシエの……」
 鋼牙 「貴様は帰れ」
 零  「いやだね。つーか、お前そもそもコンビニ行けるわけ? 筋金入りのお坊ちゃんが」
 鋼牙 「……コンビニくらい行ける!」
 カオル「こ、鋼牙。無理しなくていいよ……」
 鋼牙 「! ……零の持ってきたやつの方がいいのか……!?」
 カオル「ううん。そうじゃなくて……あの、その……」

 もはやどう言って宥めていいのかわからないカオルがしどろもどろしているうちに、鋼牙、部屋を飛び出していってしまう。

 零  「……あ~あ。行っちまった」
 カオル「……そうだね」
 零  「ま、バカなお坊ちゃんはほっといて。プリンを召し上がれ、姫君」

 
 ホントにおわり!



 
 
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  1. 牙狼・鋼カオ
  2. / トラックバック:0
  3. / コメント:2
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  1. 2016/01/17(日) 23:32:45 |
  2. |
  3. [ 編集 ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/01/23(土) 18:07:01 |
  2. URL |
  3. とらこ
  4. [ 編集 ]
こんばんわ、まー母さん様。
今週もなんだかんだで前半は体調悪くて大変でした。やっと日曜日きた~~~!
でも寒波もきた~~~。寒いです~~~。
鋼牙はプリンて買うものだと思ってなさそうな感じがします。ゴンザさんがなんでも美味しく手作りしてくれますからね~。
ホントええとこのボンボンですねw

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とらこ

Author:とらこ
ど田舎在住の超インドア人間。
牙狼とV系の音楽をこよなく愛してます。

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