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鉄錆廃園

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「比翼連理」第21話

 「比翼連理」の第21話でゴザイマス。

 はああ~~~。
 やっとお話更新できるようおう~~~(ノД`)・゜・。




 
「比翼連理」 第21話


 ふるるるる、と蜥蜴がレオを威嚇する。
 突然現れた闖入者に目の前で美味しそうな獲物を奪われた蜥蜴は怒りで首周りの棘を逆立てた。
 ぶん、と太い首を振るとその棘が飛び出し、まるで弾丸のようにレオに襲いかかる。
 しかし、彼は慌てることなく剣でそれを弾くと、軽く反動をつけてから空中に飛び上がった。
「まったく。鎧が呼べないなんて不便だね」
 これだけ邪気が濃く、ホラーが溢れる土地で鎧を召喚できないことはそれだけで魔戒騎士にとっては致命的だ。
 それと知りながらこの紅蓮の森に足を踏み入れ、見事にヴァランカスの実を手に入れた鋼牙の豪胆さには驚きを禁じえない。
『レオや。この気色悪いモノに魔導力は通用しないようじゃよ』
「うん。皮膚に結界みたいな膜があるね」
 エルヴァと呑気な会話をしつつも、レオは巨大な蜥蜴の攻撃をさらさらとかわしてゆく。
「とりあえず、それをなんとかしようか」 
 レオの長身がふわりと木の枝に降り立つと、彼は懐から一枚の黒い札を取り出した。そして、口を大きく開いたまま、獲物を捕らえようと飛び上がってきた蜥蜴の鼻先に向かってそれを放った。  
 札は蜥蜴の顔面にぺたりと張りつくと、青白い光を放ってヌメる全身の表皮に電気を走らせた。
 衝撃で落下し、土埃を上げてのたうつ蜥蜴の身体から、バラバラと透明な皮膜が硬くなって落剥してゆく。すかさずレオが筆を振るって波動を放つと、魔導力は弾かれることなく蜥蜴の肉身を切り裂いた。
 どす黒い血が辺りに飛び散り、木々や岩、地面までもじゅわりと溶かした。
 返り血を浴びた人間までも殺せる、どこまでも悪意に満ちた魔導生物にレオは端正な顔を嫌悪に歪ませた。
 魔戒法師の技術と力はホラーを退治するためにあるもの。
 悪意で人を殺めるために使われるべきではない。
「……今、楽にしてあげるよ」
 レオの左手から、何枚もの黒い札が放たれて蜥蜴を取り囲む。張り巡らせた結界で毒の体液が飛び散るのを防ぐためだ。
 半透明な結界の壁を破ろうと体当たりを繰り返す蜥蜴に向けて、トドメの魔導筆を振り上げた。
「これで、最後だ!」
 エルヴァが吐き出した緑色の魔導火を筆に纏わせ、大きく空中に円を描く。炎の塊を結界に向けて放つと、結界そのものが炎を帯びて、内側の蜥蜴を灼き尽くした。
 その異常な生命力が災いし、蜥蜴は凄まじい炎の中でしばしのたうちまわっていたが、やがて力を失い、ボロボロと崩れて消えた。
 不浄な生き物の命が浄化されてしまうと、炎はみるみる小さくなって消えてしまう。
 辺りに静寂が戻ると、邪美を抱えるようにして座り込んでいたカオルが深々と息を吐いた。
「……終わった、の……?」
「……らしいね」
 痛みに顔を歪めながら、よいしょと身を起こした邪美にレオが駆け寄る。
「治療しましょう」
「すまないね」
 抉られた肩の傷は深く、血を失った邪美の顔色は青白い。レオは魔導筆に緑の炎を纏わせると、彼女の傷口に押し当てた。
「! ……ったいね。少しは手加減しておくれよ」
「す、すみませんっ」
 しかし、激しい痛みはすぐに嘘のように引いていく。多少の違和感と破れた服の痕跡だけを残して、邪美の身体に刻まれた深い傷はキレイさっぱり消え失せた。
「先を急ぎましょう。鋼牙さん達はまだ戦っているはずですから」
「……あいつらは何を隠し持ってんだい? 鋼牙と翼相手に法師が何人かかったって勝てるわけがない。何かあるんだろ?」
 彼らに勝算のない戦いを決断させる何か。
 邪美の鋭い指摘に、レオは一瞬息を飲んで表情を曇らせた。
「……四十万さんともうひとり騎士もいますが……。状況次第では……」
「四人!?」
「……彼らはどうやら、ギャノンの肉片を手に入れたようなんです」



「何も言わずに私の言う通りに動いてもらいたい」
 そう言って鴉と名乗った黒衣の魔戒騎士がレオに依頼したのは、カオルと邪美の保護だった。
 兄・シグマが呼び起こしてしまったギャノン。再びそれが関わっていることを知ったレオは、最初はその依頼を拒み、鋼牙達と共に戦うことを望んだ。
 ――しかし
「彼女達が落とされるのは紅蓮の森。そこへ入って二人を救うには、法師の力を持つ貴方にしかできないこと」
 そう言われては、我を押し通すこともできなかった。 
「……馬鹿な連中だよ。まったく」 
 吐き捨てるように言い放った邪美の声には、隠すつもりもない侮蔑が滲む。
 人の手に余る力がどれほど危険なのか、連中は学ばなかったのだろうか。
 あるいは、己こそはという慢心か。
「前にギャノンが復活しかけたのは魔界でしたが、今回はこちら側です。万が一のことがあっては……」
「わかった。先を急ぐよ」
 今の今まで動けなかったのが嘘のように、邪美がすっくと立ち上がる。
 その姿を見て、いつものことながら魔戒の者達の強靭さにカオルは驚嘆せずにはいられなかった。
「レオ。カオルを頼むよ」
「はい。すみません、カオルさん。失礼します」
「え!? ひゃあ!」
 邪美の言葉の意味を問い返す暇もなく、レオがカオルを横抱きに抱え上げた。そして、すぐに風のように走り出す。
「すいません。急ぐので……」
「うん。わかってるよ、レオくん」
「……あの、このことは鋼牙さんには内緒にしてくださいね」
 申し訳なさそうな表情の青年に、カオルは思わず状況も忘れて吹き出した。
「わかった。内緒にしとくね」

 
 つづく

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  1. 牙狼・鋼カオ
  2. / トラックバック:0
  3. / コメント:4
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管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/04/09(土) 17:17:26 |
  2. |
  3. [ 編集 ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/04/15(金) 22:38:10 |
  2. URL |
  3. とらこ
  4. [ 編集 ]
こんばんわ、まー母さん様。
そうです~。比翼連理はようやっと終わりに向けてじわじわと進んでおります。
ちゃんとカオルと邪美を救出したレオですから、今回は鋼牙も考慮してくれる……かも?
魔戒烈伝、始まりましたね~。
第1話の感想はどうでしょう?
ああ。もうホントに鋼カオ見たいです(切実)

  1. 2016/11/16(水) 19:49:10 |
  2. URL |
  3. さち
  4. [ 編集 ]
続きが読みたいです❗️
22話から最終話まで お願いします❗️

  1. 2016/11/17(木) 22:23:38 |
  2. URL |
  3. とらこ
  4. [ 編集 ]
こんばんわ、さち様。
絶賛停滞中のヘボヘボサイトに来てくださってありがとうございます。
ううう。ご要望にお応えしたいのは山々なのですが、現状落ち着いて創作できる時間が牙ぎりなく少なく……。
ついでに携帯の機種交換で創作のデータがまたしてもぶっとびまして……。
できる限りがんばってみるつもりではおりますが、気長にお待ちいただけると幸いであります。

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プロフィール

とらこ

Author:とらこ
ど田舎在住の超インドア人間。
牙狼とV系の音楽をこよなく愛してます。

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